鳥の博物館の外壁には蝶の蛹がついていることがよくあります。タイルの間の凹みが、ちょうどよい広さなのかもしれません。特に多いのは植え込みにある食草を食べにくるジャコウアゲハですが、その他の種が見られることもあります。
 先月、9月26日にもまた、蛹になる直前の姿を見つけることができましたが、今回はジャコウアゲハではありませんでした。
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 下から眺めてみますと、この模様。クロアゲハ、モンキアゲハ、シロオビアゲハあたりではないかと考えています。
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 1日経つとこの姿(9月27日撮影)。
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 3日後にはもう、蛹の姿になっていました(写真は10月1日撮影)。
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 分布域から考えても、クロアゲハの可能性が最も高いのですが、近年は温暖化に伴う分布の北上と思われるナガサキアゲハも見られるようになりましたので、もしシロオビアゲハだったら面白い、などと夢想してしまいました。しかし、来年の春までは出てきません。結果は気になりますが、待たなければならないのです。けれども、春の陽気とともに、知らないうちに飛び立ってしまうのかもしれません。たとえば羽化が、休館日で休みを頂いている日に起こったら…。せっかく楽しみにしていても、何か悲しいですね。そこで、イチゴパックを使ってトラップを作ってしまいました(10月7日)。
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 今頃この中で、新しい成虫の体が作られているのでしょう。昨日の超大型台風にも飛ばされずに残っていましたので、北風の吹き荒ぶ中でも、着々と変態が進んでゆくことを期待しています。
 でも、もしかしたら、小さな寄生蜂が飛び出してくるだけだったりして…。そんな落ちだったら、悲しいですね。
 あと、出入り口付近にあって、灰皿がすぐ近くにあるのも少し気になります。煙が流れていったらピクピク動いた、なんて愛煙家の某職員の方がおっしゃられていました。少し煙たいかもしれないけれど、どうか頑張って、育って下さい!