過去ログ

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カテゴリ: General
投稿者: odaya
12月22日の午後に、フクロウ巣箱のメンテナンスを行いました。来年春にフクロウが繁殖する前に、昨年巣箱に残った食べ残しを回収し、新しい木のチップを入れました。

掃除の様子はカメラの過去のアーカイブから見ることが出来ます。
http://field.bird-mus.abiko.chiba.jp/strix/html/2017122215m.html

ちょっと遅くなってしまいましたが、フクロウが来年も巣箱を使ってくれるよう、見守りたいと思います。

December20日Wednesday: 足環付きのハクセキレイ

カテゴリ: General
投稿者: odaya
12月15日のこと、昼休みの外出から戻ると、鳥博の通用口の横にハクセキレイがいるのに気が付きました。ずいぶん建物の近くにいるな、と思いながら横目でちらっと見ると、右脚になにか付けられているのが分かりました。どうも金属足環のようです。双眼鏡で見ると、確かに環境省の金属リングであることが分かりました。また、このハクセキレイは雌の成鳥であることも羽の色の特徴からわかりました。

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そこで、望遠レンズを準備し、足環に刻印された番号を撮影してみることにしました。小鳥に付けられた足環はとても小さく素早いので、双眼鏡を使っても番号を読みとることは難しいのですが、撮影した画像を拡大すると読みとれることがあります。
ハクセキレイはもう1羽(雄の幼鳥と思われます)と2羽で一緒に行動しており、素早く歩き回っていたので、難しかったのですが、何カットか撮影し、足環番号のうち下3けたを読みとれる画像を撮影することができました。

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「030」と読みとれます。この部分は鳥の足の太さによって変わる「ガイド番号」と呼ばれるものです。

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「92」と読みとれます。

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「24」と読みとれます。この2は前の「92」の続きなので、下3桁が「924」であることが分かりました。

撮影して判読できた番号と画像を山階鳥類研究所の保全研究室に送ると、この足環がどこで付けられたか教えてもらえます。また、目撃情報は標識調査全体のデータベースに登録され、どこからどこに移動したか、何年生きたか、などの情報が蓄積されていきます。
私も早速問い合わせてみました。

このハクセキレイには「環境庁」と刻印されているリングが付けられており(現在では、普通「kankyosho」という刻印が使われています)、かなり昔に付けられたものではないかと思っていました。自分の観察した鳥がどこからきたのか、何年生きているのかなどの由来を知るのはとてもわくわくすることです。

すぐに保全研究室のスタッフの方から返答がありました、その答えは、意外にも、「2014年12月26日に高野山で標識放鳥したハクセキレイ雌幼鳥でした」とのことでした。詳しくお聞きしてみると、隣の山階鳥類研究所の建物の中に迷い込んだところを保護されたものだったそうです。

今回のケースでは、移動距離はたった50mほどでしたが、幼鳥の時に越冬した場所と同じところに帰ってきていること、現時点で生後4年目の冬を迎えることなど、観察だけでは決して分からないことが足環から分かりました。こうした記録がデータベースに加えられることで、将来様々な研究に利用可能な情報が蓄積されていくのです。

足環の付いた鳥を見つけたら、あるいは撮影した鳥の写真に足環番号が写っていたら、ぜひ山階鳥類研究所の保全研究室までお知らせいただければと思います。きっと面白い発見があると思います。

連絡される際は、以下のウェブサイトを参照してください。

足環の付いた鳥をみつけたら
http://www.yamashina.or.jp/hp/ashiwa/ashiwa_index.html#ashiwa

鳥類標識調査について、もっと詳しく知りたい方はこちら
http://www.biodic.go.jp/banding/
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投稿者: saito
・稲波干拓で越冬するオオヒシクイ(2017年11月20日)
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 茨城県の霞ヶ浦江戸崎入干拓地(通称稲波干拓地)は、関東で唯一50羽前後のガンの仲間が毎年渡来する場所として知られています。今年の初渡来は11月10日だったそうです。12月3日現在、116羽のオオヒシクイが確認されています。
 この干拓地でまとまった数のオオヒシクイが越冬するようになったのは、1985年以降です。その数は、年々増加し、今では100羽を越えるオオヒシクイが越冬しています。
 毎日の詳しい情報は、オオヒシクイの保護活動を行っている稲敷雁の郷友の会のホームページをご覧ください。

http://relaxbach.sakura.ne.jp/hisikui/

・旧本埜村(印西市)の水田で越冬するコハクチョウ(2017年12月4日)
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 千葉県印西市の本埜地区の水田では、1992年に水田に渡来したコハクチョウに餌付けして以来、毎年コハクチョウが越冬するようになりました。その数は年々増加し、現在では毎年ピーク時で1000羽以上が越冬しています。この場所は、本埜白鳥を守る会が「白鳥の郷」として保全管理しています。
 今年も11月12日に初渡来が観察され、12月4日現在128羽が確認されています。コハクチョウのほかにオナガガモや少数のオオハクチョウも越冬しています。
 渡来地の近くの本埜第二小学校のホームページでは、ほぼ毎日コハクチョウの動向を紹介しています。

http://inzai.ed.jp/motononi-e/?page_id=159
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