January29日Wednesday: 脚の黄色いセグロカモメ
博物館の手賀沼調査の結果を注意深く見ていただいている方は、11月から見慣れない鳥の名前がリストに加わっているのにお気づきかと思います。
「ニシセグロカモメ」ーこれはどんな鳥なのでしょうか?
カッパの銅像の上で休息するニシセグロカモメ(2014年1月29日撮影)。脚は黄色く、背の色はセグロカモメLarus argentatus vegaeと同じくらい。
ニシセグロカモメ(2014年1月5日撮影)。翼の一番外側の羽はまだ抜けかわっていない。セグロカモメではより早い時期に抜ける個体が多い。先端に黒い部分がある風切羽の枚数は6枚(先端から2枚目は脱落していて見えない)。
日本に冬渡来するセグロカモメの中に、脚の黄色いものがいることは昔から知られていました。これがどの種や亜種に該当するのかについては、実はまだ科学的な答えが得られていません。
手賀沼にいる上の写真の個体は、脚の色が淡い黄色、背の色がセグロカモメと同じくらいで、翼の先端にある黒い羽の枚数は6枚です。特徴的なのは、翼の先端の羽毛(初列風切といいます)の抜けかわる時期が、一般的なセグロカモメよりも遅いことです。
これらの特徴からは、この個体はホイグリンカモメLarus heugliniの亜種タイミルセグロカモメLarus heuglini taimyrensisに該当します。
しかし、日本鳥類目録改訂7版では、ホイグリンカモメはニシセグロカモメの1亜種とされており、亜種タイミルセグロカモメは有効ではない分類群であるとする説を採用しているようです。
そこで、鳥の博物館では手賀沼で観察されている脚の黄色いセグロカモメについて、「ニシセグロカモメ」という呼び名で記録することにしました。将来、日本鳥類目録においても採用される説が変わる可能性があり、まだまだこの「脚の黄色いセグロカモメ」に関する議論は続きそうです。
「ニシセグロカモメ」ーこれはどんな鳥なのでしょうか?
カッパの銅像の上で休息するニシセグロカモメ(2014年1月29日撮影)。脚は黄色く、背の色はセグロカモメLarus argentatus vegaeと同じくらい。
ニシセグロカモメ(2014年1月5日撮影)。翼の一番外側の羽はまだ抜けかわっていない。セグロカモメではより早い時期に抜ける個体が多い。先端に黒い部分がある風切羽の枚数は6枚(先端から2枚目は脱落していて見えない)。
日本に冬渡来するセグロカモメの中に、脚の黄色いものがいることは昔から知られていました。これがどの種や亜種に該当するのかについては、実はまだ科学的な答えが得られていません。
手賀沼にいる上の写真の個体は、脚の色が淡い黄色、背の色がセグロカモメと同じくらいで、翼の先端にある黒い羽の枚数は6枚です。特徴的なのは、翼の先端の羽毛(初列風切といいます)の抜けかわる時期が、一般的なセグロカモメよりも遅いことです。
これらの特徴からは、この個体はホイグリンカモメLarus heugliniの亜種タイミルセグロカモメLarus heuglini taimyrensisに該当します。
しかし、日本鳥類目録改訂7版では、ホイグリンカモメはニシセグロカモメの1亜種とされており、亜種タイミルセグロカモメは有効ではない分類群であるとする説を採用しているようです。
そこで、鳥の博物館では手賀沼で観察されている脚の黄色いセグロカモメについて、「ニシセグロカモメ」という呼び名で記録することにしました。将来、日本鳥類目録においても採用される説が変わる可能性があり、まだまだこの「脚の黄色いセグロカモメ」に関する議論は続きそうです。