May26日Friday: カラス警戒中!

カテゴリ: General
投稿者: muramatsu
今日の昼頃、フクロウの巣箱のライブ映像を流している部屋から
突然、外敵を警戒するメスの声が聞こえてきました。
孵化して20日ほどが過ぎて、ヒナも体温調節ができるようになり、
メスは巣箱の外にいることがほとんどです。一体何事だろうと急いで
モニターを見に行ってみると、複数のハシブトガラスが巣箱の周りを飛び回り、
メスが巣箱の中で必死にヒナを守っているところでした。
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巣箱に急接近しては、近くの木に止まるという行動を繰り返すハシブトガラスに対し、メスは「カチカチ」と嘴を鳴らしながら首を伸ばして巣箱の外の様子を伺っていました。おそらく外ではオスが巣を防衛していたのでしょう。
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巣箱の入り口カメラにはハシブトカラスが飛び回る姿が。
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首を伸ばして外の様子を伺うメス。

これまでも巣箱近くでカラスの鳴き声や飛ぶ姿がカメラで確認されていましたが、今回のように巣箱に急接近する行動は初めて観察されました。カラスがフクロウのヒナを狙ったのか、カラスの巣立ちヒナが近くにいて防衛のために巣箱を襲ってきたのか。理由ははっきり分かりませんが、しばらくするとカラスはいなくなり、メスも2時間くらいすると巣箱から出て行きました。とりあえず一安心です。

巣立ちの時期はおそらく5月末あたりでしょう。
それまで無事に育ってくれることを願っています。


May25日Thursday: イソヒヨドリ調査中

カテゴリ: General
投稿者: iwamoto
 鳥のオスが繁殖期に求愛やなわばりの占有をアピールするために出す鳴き声を「さえずり」といいます。たとえば、有名なものではウグイス(写真参照)の「ホーッ、ホケキョッ」などがそれにあたります。

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 さえずりは、美しい声や特徴のある鳴き方のものが多いのですが、そのような声のすべてがさえずりとは限りません。たとえば、イソヒヨドリ(写真参照:オス)は美しい声でよく鳴きますが、注意して聞いていると、実は繁殖期以外でもよく耳にします。また、よく観察していると、メスも同じような声を出すことがあります。

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 実は我孫子市内でも、注意していると、我孫子駅周辺でイソヒヨドリがビルの屋上にある看板や避雷針にとまって鳴いているのを聞くことができます。

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 イソヒヨドリはその名のとおり、海岸に多い鳥ですが、近年、市街地での繁殖が確認されるようになってきています。関東ではまだそこまで多くはないのですが、関西では、内陸部の市街地でもよく見られるようになってきている地域があり、私が前に住んでいた和歌山県では、住宅地でもヒヨドリと同じくらい身近に見られるようになっていました。この鳥はオスとメスで模様がかなり異なっており、メス(写真参照:手前)は海岸の岩場の景色に溶け込めそうな色をしている一方で、オスはきれいな青色とレンガ色をしています。

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 その色が鮮やかなので、初めて御覧になった方は、一見すると、かごぬけ鳥や外来種と間違われてしまうかもしれません。しかし、実は在来種(日本にもともといた鳥)であるというのが興味深いところです。
 たとえば外来種の場合には、オオクチバス(ブラックバス)やセイタカアワダチソウなどのように、海外から生物が持ち込まれたことによって、それまで住んでいた生物が捕食に遭ったり、競争に敗れて生息地を奪われてしまうことがあります。そして、地域の生態系を変えてしまうことが心配されています。しかしイソヒヨドリの場合には、人為的に持ち込まれたわけではなく、むしろ自分から飛来しましたので、地域の環境のほうが先に変化したことによって、この鳥が侵入できる条件が揃ってきたと考えるのが良さそうです。
 イソヒヨドリは、元々は海岸に生息し、磯にある岩の隙間などに営巣します。

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しかし近年、コンクリートの高層建築が増えたことで、それに近いような隙間が都市の中にも増えてきたと考えられます。詳しいことはまだ分かっていませんが、最近になって、全国を対象にしたイソヒヨドリについての調査が行われるようになってきています。その中で当館でも、今年度から我孫子駅周辺での調査を本格的に開始しました。

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 それにしても、元々、海岸に多いはずの鳥がいったい何故、市街地でも繁殖をするようになったのでしょうか?市街地に営巣する利点の一つは、天敵が少ないことにあると考えられています。市街地には“ヒト”という、ヒト以外の生物にとってはある意味、地球上で最も恐ろしいと思われる生物が、高密度に生息しています。そして、肉食動物の中にはヒトを避けるものがいます。それを利用して、たとえばツバメのように、わざわざヒトがいる場所を好んで営巣に利用する鳥もいます。ツバメは、基本的に空家には巣を作りませんし、閑静な住宅街よりもむしろ、人や車がよく通る場所で多く巣が見つかります。

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 しかし、市街地には逆に、欠点もあります。最大の問題点は、自然が少ないので食物が少ないことと考えられます。そこで当館では現在、イソヒヨドリの巣の前で親鳥の帰巣を待ち、ヒナのためにエサをくわえてきたところを写真に撮って、イソヒヨドリの市街地における食性についてのデータを集めています。

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 ただし、街の中で建物に向けて望遠鏡やカメラをかまえている様子は、通行人にはかなり異様な印象を与えてしまいます。幸い、我孫子市民の皆さまは大変協力的で、営巣地にお住まいの方も撮影を快く許可して下さいました。本当に助かっております。お陰様で、調査は順調に進んでおりますが、決して怪しい者ではございませんので、我孫子駅周辺で「鳥の博物館」と書かれた腕章(写真参照)をしている者を見かけましたら、どうか、見かけてもそっとしておいて頂けますと幸いです。

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カテゴリ: General
投稿者: odaya
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5月24日、毎年行っているオオヨシキリのさえずり個体数のカウント調査を市民スタッフのみなさんと一緒に行いました。この調査は、手賀沼と手賀川でさえずっているオオヨシキリの雄の数をカウントするもので、1980年代から続けられています。

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さえずるオオヨシキリの雄。雌やなわばりを張らない雄は囀りません。

今年も5つのグループに分かれて、手賀沼沿いを歩いてカウントを行いました。今年は手賀沼内で73羽、手賀川で62羽がカウントされました。ここ数年では比較的多い水準ですが、調査を開始した当時の200羽を超える個体数には及びません。
今後もカウントを続けて、オオヨシキリの個体数のトレンドを追っていきたいと思います。

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調査中、手賀川沿いの遊歩道に、タヌキのため糞があるのを見つけました。昆虫の翅やザリガニの殻が入っていて、この時期は比較的動物を食べているのが分かりました。
カテゴリ: General
投稿者: iwamoto
 ツバメをはじめとする夏鳥たちが次々と渡ってきて、さえずる声が日増しに賑やかになっています。その中でも特に変わった声を出すのは、ウグイスの仲間のヤブサメでしょう(写真参照)。

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 この鳥のさえずりは、まるで虫が鳴いているかのように、高くて早いテンポです。「紛らわしくて困る」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心下さい。虫たちが鳴くのは主に秋です。ですから、たとえ似ていても、時期が違います。
 ただし、わずかな例外もあります。夜、耳を澄ますと、実は今の時期でも、「ジーッ」という大きな音がどこからか聞こえてきます。その正体は、キリギリスの仲間のクビキリギスです(写真参照)。

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 体長は5.5〜6.5cmと、トノサマバッタと同じくらい。頭は尖っています。ちなみに私は子どもの頃、これを読み間違え、長い間、「クビキリギリス」だと思い込んでいました。しかし本当は、「リ」は一つしかありません。
 けれどもそうだとすると、なんとも縁起が悪いというか、季節感の無い名前だと思うのは、私だけでしょうか?フレッシュマンが入社して、新たな旅立ちの季節だというのに、いったい何故、「首切り」なのでしょう?
 名前の由来については諸説あるそうなのですが、日本直翅学会の河合正人さんによれば、この虫はどうしたわけか、口のまわりがあざやかな赤い色をしており、「血吸いバッタ」とか「生姜食い」と呼ばれることがあったといいます。また、指でつかむと大きなキバを開いてかみつこうとします。その様子から、一度かみつくと首を引きちぎられても離さないとされ、そこから「クビキリギス」という名がつけられたといいます。ただし、本当に離さないのかどうかは、実際には諸説があって、学会にはそれを疑問視する人もおり、「クチベニギス」という別の名前を提唱した人もいたといいます。しかし、残酷な実験を繰り返してまで、真実を検証しようという気にはなれなかったのでしょうか、一度定着した名前を変えようというところまでは至らず、結局、今の名前のまま使うことにしたそうです(ちなみに鳥類でも、たとえばブッポウソウとコノハズク等、実際に即していない種名の例は見られます)。

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 しかし、そうだとしても、縁起の悪い名前ですので、わざわざ春に鳴いてくれなくてもよさそうなものです。そこには、この虫の生態が関係していました。多くのキリギリスの仲間は、秋に産卵して卵の状態で越冬し、春に孵化して夏の間に成長するため、秋に鳴きます。しかし、クビキリギスは成虫のまま越冬するため、春から既に成虫がおり、早いうちに鳴いていたのです。
 イソップ寓話では、キリギリスは働きアリと比較され、怠け者とされてしまっています。けれども実際には、その親戚には越冬する種もいたのでした。『アリとクビキリギス』という寓話の番外編を誰かが書いてみたら、面白いかもしれませんね。
 ちなみに河合さんによれば、キリギリス類は実際には仲間同士の交信のために歌っているのであり、あくまで子孫を残すための手段であって、決して、遊び呆けているわけではありません。また、元を辿ると、最初はアリとセミの話だったそうなのですが、ヨーロッパ北部へ伝わった際に、当地にセミは広く分布していないので、たくさんいるキリギリスに変えられてしまったという経緯もあったそうです。キリギリスからしてみれば、勝手にマイナスのイメージを作られてしまい、迷惑な話ですよね。

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 クビキリギスが実際に勤勉なのかどうかは分りませんが、どうも人間社会は、ステレオタイプ(紋切型)のイメージで物事を捉えてしまいがちです。「キリギリス=秋」。しかし、私達が日常生活の中でよく間違えてしまう原因は、固定観念にとらわれ過ぎているところにもあるのかもしれません。そのことを気付かせてくれる機会が、自然観察の中にはあるのではないかと私は思っています。
 ちなみに、このクビキリギス、我孫子市内では、自然の多い場所へ出かけてゆかなくても、住宅街など身近な場所でも見られます。写真の個体は、市民図書館本館の向かいにある100円ショップの駐車場(写真参照)で見つけました。

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 ただし、街の中では大人が懐中電灯を持って、夜間に野外でじっとしている様子は、傍から見るとかなり怪しいです。他人の家の庭や生け垣の前では、決して観察しないようご注意下さい。

May11日Thursday: 鳥の子育てまっさかり

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投稿者: saito
5月9日付けブログで、フクロウのヒナ2羽誕生をお知らせしましたが、博物館周辺では、いろんな鳥たちが子育ての季節を迎えています。

シジュウカラがひっきりなしに餌を運んでいました。どこか樹の洞か隙間を見つけて子育てしているようです。

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シジュウカラの餌運び1(アシナガグモの仲間)

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シジュウカラの餌運び2(セグロシャチホコ幼虫)

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シラカシの樹上のハシボソガラスの巣の中にヒナの姿が見えました。

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5羽のヒナを連れたコブハクチョウを見かけました。

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博物館付近の建物の壁面で、ツバメも営巣中です。

※毎月恒例の自然観察会「てがたん」、今月5月13日(土曜日)は「鳥の子育て」がテーマです。10時に鳥の博物館玄関前に集合、参加費100円、正午まで鳥の博物館周辺をご案内します。興味ある方はぜひご参加ください。
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投稿者: muramatsu
フクロウの2つ目の卵も無事孵りました!

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5月8日の様子

これから巣立ちまでの約1か月間、親鳥は大忙しです!
しばらくはメスが巣箱に留まってヒナの世話をするので、
オスは、メスとヒナ2羽分の餌を運ばなくてはなりません。
がんばれ、お父さん!
カテゴリ: General
投稿者: muramatsu
博物館で観察中のフクロウの初卵が5月6日に孵りました!
4月5日から抱卵を始めたので抱卵期間は約1ヶ月です。
おそらく、もう1つの卵もすぐに孵化するでしょう。

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6日の1時台はまだ孵化していませんでした。

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18時台にメスが体にとまったハエを追い払おうと体を動かした時、
一瞬ヒナの姿が確認できました。

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見えにくいですが、その後、メスが外に出た時に
ヒナの姿がちゃんと確認できました。

今年も餌をねだるヒナの元気な姿が見られるのが楽しみです!
カテゴリ: General
投稿者: someya
フクロウ巣箱の様子です。先日孵化間近とお知らせしましたが、まだヒナの姿は確認できません。親フクロウ(メス)が巣箱の中にいる間はヒナの姿を確認するのが難しく、もどかしい〜。
今日は「キュキュキュキュキュキュキュ」とヒナらしき小さな声が聞こえます。
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フクロウが体を動かした瞬間、お腹の下に一つ卵が見えました。
確認のチャンス!と思いましたが、残念ながらヒナの姿は確認できませんでした。

ヒナの姿はいつカメラにうつるのか。その瞬間をお見逃しなく。
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投稿者: odaya
5月4日の勤務後に、手賀沼周辺の水田で見た鳥たちの生活をご紹介します。

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ヤナギ類の木のてっぺんで囀るオオヨシキリの雄。
手賀沼周辺での今期の初確認は4月18日でしたが、大分個体数が増えてきました。今は雄同士の縄張り争いが盛んな時期で、あちこち飛び回って追い掛け合う様子が見られます。

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餌をくわえたままホバリングするヒバリ。
よく見ると、嘴に餌をくわえています。巣のヒナに餌を運んできたのですが、観察者(私)が見ているので、そのまま降りると巣が見つかってしまいます。そのため、直ぐに地面に降りずに鳴きながら困っていました。こんな様子を見かけたら、すぐにその場を離れましょう(私も写真を2,3枚撮ってすぐに離れました)。

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ねぐら入りの場所を探して飛び回るチュウシャクシギの群れ(左下の小さい2羽はムナグロ)。
堤防を歩いていると、「ホイピピピ…」と美しい声が上空から振ってきました。チュウシャクシギの群れです。チュウシャクシギは日本では春と秋に通過する旅鳥で、ちょうど今頃が渡来数のピークです。夜間には集団でねぐらをとる習性があり、夕方にはねぐら入りの場所を探して集団で飛び回ります。

繁殖する鳥から旅鳥まで、様々な鳥が見られるこの季節、ぜひ鳥の博物館の観察会にも足をお運びください。
http://www.city.abiko.chiba.jp/bird-mus/gyoji/event/index.html

May 4日Thursday: フクロウの孵化間近?

カテゴリ: General
投稿者: odaya
カメラを設置した巣箱のフクロウが抱卵を始めてからおよそ1カ月。そろそろ卵が孵化するころです。順調に発生が進んでいれば、今日から明日にかけて孵化が見られるかもしれません。フクロウ巣箱の映像にご注目ください!
http://field.bird-mus.abiko.chiba.jp/strix/

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5月4日1時20分のフクロウ巣箱の様子。2つの卵が見えます。
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