テーマトーク
 このテーマトークは、最新の研究成果や知られざる鳥の生態などをテーマとして山階鳥類研究所の研究者の視点からやさしく紹介する催しです。
 今回のテーマは「メボソムシクイの謎を解く 〜3種に分かれた同種の分類について〜」です。
メボソムシクイ
 
 講演者は斉藤武馬さん(山階鳥類研究所自然誌研究室研究員)です。
 斉藤さんは、従来種メボソムシクイを3つの独立種に分類することを提唱しました。今回はそのメボソムシクイの謎を分かりやすくお話しをしていただきました。
 
 高原に来たなと思わせる遙かから聞こえる囀り「ジョリ・ジョリ・ジョリ・ジョリ」、これを聞きなしすると「ゼニトリ・ゼニトリ」と聞こえます。この鳥がメボソムシクイです。でも春と秋の渡りの時に通過するメボソムシクイの鳴き声に「ジジロ・ジジロ」となくメボソムシクイがいます。古くからこのメボソムシクイはコメボソムシクイだと言われてきました。しかし、斉藤さんの研究で、このメボソムシクイはオオムシクイであることを突き止めました。さらにDNA、外部形態や音声から分類を再検討し3つの種がそこに存在することを提唱しています。興味あるお話しを聞かせていただきました。

 来月は3月10日(土)ホオジロの個体変異と亜種についてです。ご期待ください。