(巣と中に入っていた卵殻)

 博物館友の会の方から、ウグイスの巣が博物館に届けられました。
 残念なことに、おそらく昨日の記録的な豪雨(我孫子で一時間104ミリ)によって巣内のヒナがやられてしまったのでしょう。既に死んでしまったヒナ2羽(孵化後3〜4日経過しているものと推測されます)と卵2個が残されていました。卵にはヒビが入っていて、調べてみると2個の卵のうち1個は無精卵で、もう1個は卵内にヒナが死にごもっていました。
 寄贈者は博物館近くの高野山にお住まいの方で、庭のユスラウメの樹上に架けられていたそうです。我孫子市内でウグイスが繁殖しているという確実な記録がまた一つ増えました。
 2002年3月2日にも、付近の方からウグイスの巣が届けられた記録があります。この時は草刈りの際に拾ったとのことでした。
 我孫子では、1993年頃から「夏にウグイスのさえずりが聞いた」という記録が増えいます。それまでウグイスは、山地の笹藪で繁殖し、冬に里に降りてくる鳥として知られていました。
 10年くらいのスケールで鳥の生息状況を眺めると、時と共に、環境の変化と共に、分布や習性が変化していることに、しばしば気づくことがあります。