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投稿者: odaya
6月17日(日)に、あびこ自然観察隊「チョウゲンボウを観察しよう」を実施しました。
チョウゲンボウは小型のハヤブサの仲間で、我孫子市をはじめとする関東地方の平野部では一年中見ることができる鳥です。今回は、利根川に架かるJR常磐線の橋脚で繁殖するチョウゲンボウの子育ての様子を観察しました。

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堤防から望遠鏡を使い、繁殖に影響のない距離から観察を行いました。

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餌のカナヘビを運ぶ雌親(下見時)。当日はネズミ類や小鳥を運んでくる様子が観察できました。

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橋脚に止まる巣立った幼鳥。

チョウゲンボウのほかにも、河川敷で繁殖するオオヨシキリ、セッカ、キジなどの鳥や、巣立ちヒナを連れたムクドリやハシボソガラスなど、この時期ならではの鳥たちの様子を観察することができました。
当日は、20名の方にご参加いただきました。また鳥の博物館の自然観察会にご参加ください。

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投稿者: saito
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 今月のテーマトークは、山階鳥類研究所自然誌研究室専門員の小林さやかさんに「拾われた珍鳥はどうするの?−標本材料収集の現場から−」というテーマでお話いただきました。
 まず始めに、小林さんが日常行っている、鳥類資料の入手から標本作製、データベースへの登録、保管といった標本管理の一連の手順について紹介されました。最近では、分析技術の進歩により、剥製や骨格標本ばかりではなく、DNAサンプルなど保存する資料が多岐にわたるそうです。
 さて、今日のテーマの珍鳥が拾われた場合ですが、国内での記録が少ないか無い場合が多く、この記録を論文として客観的に記載しておかなければ、日本鳥類目録にも採択されず、日の目を見ないことをお話されました。
 また、珍鳥について論文として記述する際に、その鳥のことを調べる過程で、既存の日本の資料には誤りを発見することも多く、こうした間違いを正す意味でも、論文化は重要であるとのことでした。
 最後に、珍鳥を拾った場合にすべき鉄則として、①記録を論文として発表すること、②資料を標本として残すこと、③その種について深く調べて既存の記載と比べてみること、を挙げられました。
 珍しい鳥(もちろん普通種でも同様ですが)の死体を拾った場合は、研究所や博物館へ連絡し、記録を残すことができるようにしましょう。
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投稿者: someya
 今年も夏休みイベント向けの大学生ボランティア(大学・短期大学・専門学校)を募集します。お申し込み期間は本日から7月1日までです。
 イベントの内容は自然に関するものや工作が中心で、8月の土・日・祝日に実施します。主な活動内容はイベント当日の担当や補助・イベント当日までの準備・館内施設の利用方法の案内です。毎回参加できなくてもOK!博物館事業に興味のある方はぜひこの機会をご利用下さい。

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投稿者: minou
今回は山階鳥類研究所保全研究室研究員の仲村昇さんにお話いただきました。テーマは「鳥の木登り、ヒトの木登り」でした。

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 始めに、鳥の木登りについて、鳥の体のつくりなどを交えてご紹介頂きました。鳥といえば「飛ぶ」というイメージが強いですが、飛行能力を獲得する前、鳥の祖先は手足を使って木に登っていました。鳥が飛べるようになった後、猛禽類やブッポウソウ、ヒタキ類など、森林に暮らしていた鳥のほとんどは木に登らなくなりました。アマツバメの仲間は飛ぶことに特化してきたため、歩くこともしなくなり、飛び上がることもできなくなりました。しかし、フクロウのヒナやツメバケイ、キツツキの仲間など一部の鳥は今でも木に登ります。海鳥のオオミズナギドリは地面から飛び立つことが苦手です。そのため木に登ってから飛び立ちます。
 また、鳥を扱う研究者も、鳥の巣の採集、鳥の標識調査、巣箱の設置など様々な目的で木に登ります。ぶり縄(2本の棒とおよそ10mのロープを組み合わせた道具)や、ロープと安全帯を使って登ることもありますが、道具を使わずに木の枝を手掛かりにして登ることもあるそうです。体力と経験が必要ですが、身軽に早く登ることができるという利点があります。実際に木に登っていく様子や、ヘルメットに付けられたカメラからの風景もご紹介いただきました。

 今回は22名の方にお集まり頂きました。ご参加頂いた皆様、お話頂いた仲村さん、ありがとうございました。
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投稿者: someya
 鳥の博物館は無料開館日でした。午後からは雨の予報にもかかわらず、多くの方が来館され、館内は賑やかでした。館内では鳥の博物館友の会が中心となって行った「鳥のゴムバンドをつくろう」を実施しました。
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みなさん夢中です
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好きに飾り付けができます
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どんな鳥にしようかなぁ
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かわいらしい鳥のできあがり♪
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投稿者: odaya
本日5月13日(日)に、毎年恒例となっているバードウィーク手賀沼探鳥会を実施しました。この観察会は我孫子野鳥を守る会との共催で実施しています。

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集合場所の様子。例年通り、1時間・2時間の各コースの班に分かれて観察を行いました。

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対岸にいる水鳥を望遠鏡を使って観察しました。オオバン、カイツブリなどの行動を観察することができました。

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遊歩道の近くでキジのけたたましい「ケーン、ケン」という声が聞こえ、目立つ所に姿を現しました。羽毛の光沢などをじっくり観察することができました。

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今年初めて、手賀沼でコブハクチョウの家族を2グループ確認しました。この7羽のヒナを連れた家族(画像には6羽写っています)と2羽のヒナを連れた家族が見られました。ヒナの姿は大変かわいらしいものですが、もともと日本にいなかった鳥で、農業や生態系に影響を与えることを忘れてはいけません。

この時期らしく、シジュウカラなどの留鳥、夏鳥ではオオヨシキリなど、30種の鳥たちに会うことができ、我孫子野鳥を守る会のみなさんのサポートのおかげで充実した観察ができたと思います。午後から雨になりましたので、なんとか天気が持って幸いでした。

一般の方55名、我孫子野鳥を守る会から34名の参加がありました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました(5/15 参加者数を訂正しました、5/30我孫子野鳥を守る会の参加者数を訂正しました)。

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投稿者: someya
連休中はどこかにおでかけになりましたか。仕事だった方はお仲間です。
さて、鳥博では5月3日と5月6日にイベントを実施しました。その様子をご紹介します。
まずは、5月3日に実施した「飛べ!鳥の紙ひこうき」です。
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次は、5月6日に実施した「鳥凧教室」です。
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ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
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投稿者: saito


 今日のテーマは、「富士山の野鳥と垂直分布〜どの鳥がどの高さに棲んでいるのか〜」で、山階鳥類研究所自然誌研究室研究員の森本元さんにお話いただきました。
 森本さんは、富士山をフィールドにルリビタキをはじめさまざまな鳥類の生態を研究しています。はじめに、車中泊しながらのハードな調査の実際と富士山の地史的・生態学的・文化的な特徴の紹介がありました。また、富士山周辺には、火山特有のがれ場、高原、ヨシ原、広葉樹林、針葉樹林、植栽された人工林など、多様な環境があることが紹介され、それだけ鳥相も豊富であることが理解できました。
 富士山は海抜0mから3776mまで日本一高低差のある山ですが、例えば関東と北海道の鳥相が違うように、標高ごとにはっきり鳥相が異なり、短い距離の移動で大きな鳥相の変化を感じる醍醐味があることも紹介されました。
 垂直分布のお話では、キジ科、フクロウ科、カッコウ科、キツツキ科、ハト科、ヒバリやビンズイ、ツグミ科、ヒタキ科、ムシクイ科やウグイス、シジュウカラ科、ホオジロ科、アトリ科、カラス科など各グループごとに解説され、グループ内の各種の生息する標高が異なっていることが紹介されました。その中で、フクロウやコゲラ、キジバト、ヒバリ、ウグイス、ホオジロ、ハシブトガラスなど、平地の市街地周辺で見られる鳥が意外にも標高2,000mあたりまで生息していることが分かり、これらの鳥の環境適応性の広さを改めて感じました。
 これからの季節、山の鳥たちは繁殖期に入り、よくさえずり、活発に活動します。お話を聞いて、皆、富士山に鳥を見に行きたくなったと思います。ありがとうございました。
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投稿者: someya
 最近はツバメの姿もよくみかけるようになりました。気温25℃夏日、なんて日がありますが、まだ4月に入ったばかりですよね。ん〜、日ざしも強い!
 鳥の博物館前の水の館では、4月1日からツバメのコーナーがはじまりました。鳥の博物館と鳥の博物館友の会が一緒に行っているツバメの巣調査の紹介です。展示は友の会のみなさんによるものです。昨年の調査の結果も展示しています。今年の調査は5月10日から5月31日まで。この調査は市民のみなさんもご参加いただけます。
 調査の参加方法は?ツバメの巣って?気になる方はぜひ水の館のツバメコーナーをご覧下さい。水の館の目の前には鳥の博物館があります。こちらも合わせてご覧下さい。
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投稿者: odaya
3月24日に、鳥博セミナー「カンムリウミスズメは何羽いる?―ウミスズメ科鳥類の保全をめざして―」を開催しました。海鳥保全グループの大槻都子(くにこ)さんと、カンムリウミスズメ調査のために来日しているマイケル・パーカーさんにお話しいただきました。

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最初に、大槻さんにカンムリウミスズメの分類や生態についてお話しいただきました。カンムリウミスズメは世界で5種いるウミスズメ属のうちの1種で、世界で日本の周辺にのみ分布しています。限られた地域にしか分布せず、個体数が減っているため、国際的な絶滅危惧種に指定されています。無人島に侵入したネズミなどの哺乳類、人間活動の影響で数を増やしたカラスによる捕食が現在では大きな問題になっているほか、重油の流出による油汚染や漁業による混獲も脅威であると考えられています。

野生動物を絶滅から守るためには、どこにどのくらいの数がいるのか、また、数が減っているのか増えているのかの情報を得ることが重要です。
カンムリウミスズメは無人島で3~5月に繁殖します。落石の多い急峻な崖で繁殖するため、人間が近寄ったり巣の数を数えるのも容易ではありません。そのため、カンムリウミスズメが世界に何羽いるのかは、これまで正確に分かっていませんでした。1995年にまとめられた報告では、25か所の繁殖地に最大3000つがいほどが分布しているとされていましたが、2017年に大槻さんたちがまとめた結果によると、41か所の繁殖地に2800-4100つがいほどが繁殖していると推定されるそうです。
一見数が増えているように見えますが、これは各地で調査が盛んになって新しい繁殖地が見つかっているためで、数が増えているかどうかは分かりません。しかも、2000年以降に繁殖が確認された島は41箇所のうち、25か所にすぎません。この25か所のうち、正確な個体数調査が行われているのはわずか4か所で、他の場所での推定値は非常にざっくりとしたものでした。

そこで、大槻さんたちはアメリカのセグロウミスズメの調査で開発された「スポットライトサーベイ」という調査手法を導入して個体数調査に乗り出しました。この手法は、夜間に繁殖地の岸近くの海上にウミスズメ類が集まることを利用し、船の上からスポットライトを使ってウミスズメの数を数えるものです。かなり多くの数がカウントでき、さらには繁殖地のすぐ前の海上に集まるので、新しい繁殖地を見つけるのにも適した方法です。
2011年から宮崎県と福岡県の繁殖地で調査を行い、セグロウミスズメと同様に、カンムリウミスズメでも個体数の推定が出来ることを確かめました。宮崎県の繁殖地では2012年には最少でも1700つがいが繁殖しているだろうという推定値を得ることが出来ました。今後は、この調査を行う時間帯や時期についても検討していくため、今シーズンからそれを検証するための野外調査を行うとのことです。

大槻さんたちの活動の成果の報告書は、海鳥保全グループのウェブサイトからダウンロードすることができます。
https://marinebird-restorationgroup.jimdo.com/

続いて、カリフォルニア環境科学研究所のマイケル・パーカーさんに、カリフォルニアのDevil's Sliderockという岩礁で繁殖するウミガラスの保全活動について紹介していただきました。
この場所では、1979年まで2500羽ほどのウミガラスが生息していましたが、1980年代に個体数が急激に減少しました。このころに刺し網漁に使用される糸の種類が変わり、多数のウミガラスが混獲されてしまったことが原因です。さらに追い打ちをかけたのが、1986年に起こった油の流出事故で、1990年代初めまでには全く繁殖しなくなってしまいました。油の流出事故を起こしたApex Houston社からの賠償を受けて、Devil's Sliderockへウミガラスを呼び戻す取り組みが90年代の半ばから始まりました。
集団で繁殖するウミガラスの生態を利用し、たくさんのウミガラスのデコイ(模型)と動いている個体がいるように見せかけるための鏡を設置し、さらに近隣のコロニーで録音された音声が岩の上から流されました。すると、誘引を開始した年から少数のウミガラスが戻ってきて、繁殖をはじめました。これらの取り組みのあとでウミガラスの数は急速に回復し、現在では年によって変動はあるものの、おおむね元の個体数と同程度まで戻すことに成功しました。この成功の要因としては、当初の誘引のデザインが良かったこと、近くに10万羽ほどが繁殖する大きなコロニーがあること、捕食者がもともと少なく、同所で繁殖するアオノドヒメウによって繁殖地が防衛されていることがあげられるそうです。

パーカーさんのお話しのあと、アメリカでどのように刺し網漁が禁止されたのかや、ウミガラスでの成功例をどのようにカンムリウミスズメをはじめとするウミスズメ類の保全に応用できるかについて、質問や議論が交わされました。
今回は38名の方にご参加いただきました。お話しいただいた大槻さん、パーカーさん、ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
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