November 9日Saturday: 11月のテーマトーク、開催しました
今日のテーマトークのタイトルは、「標識調査による陸鳥の繁殖モニタリング調査」。山階鳥類研究所保全研究室の仲村昇さんにお話しいただきました。
東日本大震災に端を発する原発事故による放射線物質の環境への拡散が生物に与えた影響を把握する目的で、一昨年から始めたモニタリング調査について紹介いただきました。
放射線量の異なる地点をいくつか調査地として選定し、決められた努力量で捕獲した鳥類の種類、個体数、成鳥・幼鳥の比率、年齢ごとの生残率などを調査し、地域別、年別の変動を調べるそうです。
調査は、10年単位の長期間行わなければ、生物への影響について確かなことは分からないそうですが、これまで2年間の調査からは、放射性物質の拡散が、鳥類に壊滅的な影響を及ぼしているような目に見えるような現象は見られていないとのことでした。
今後も、継続的に調査を行っていくとのことでした。
November 4日Monday: JBF(ジャパンバードフェスティバル)開催される
第一線で活躍する鳥類研究者に、研究のおもしろさを語っていただく鳥学講座、23回目の今年は、カラスの研究者の松原始さん(東京大学総合科学博物館助教)に講演いただきました。タイトルは、「ハシブトガラスは高みの見物〜時々、歩きますけどね〜」。鳥学講座最多の190人の聴衆の多くが、カラスと松原さんのファンになったようです。この講座は、山階鳥類研究所との共催で実施しています。
JBF2日目(11/3)には、鳥の博物館でゲストトークを行いました。全国から出展するJBF参加団体にゲストとして来館いただき、じっくりお話を伺いました。ゲストと地元の方達との交流の場になればと思い実施しています。
今回のゲストは、小笠原村観光局の根岸さんはじめ皆さんです。スペシャルゲストに、小笠原の鳥類の研究を20年以上続けている川上和人さん(独立行政法人森林総合研究所野生動物研究領域)。小笠原の鳥と自然の魅力をたっぷりと紹介していただきました。まさに上質な、サイエンス・エンターテイメントでした。
↓館内、館外の鳥博広場、大賑わいでした。